ガス焚きボイラーへの変更に伴う地下タンク廃止工事(砂入れ)

三美興産の業務内容をご紹介しています。
本日の作業内容は、ガス炊きボイラーへの変更に伴う地下タンク廃止工事です。
近頃、ボイラーの燃料を油からガスに切り替えるお客様が大変多く、
このところ最も増えている工事の一つです。
 
消防署に廃止届を出すためには、写真付きの報告書が必要になります。
当社では、書類の準備から、それら手続きの一切をサポートしております。
洗浄後のタンクは、水で満たしたり、砂で埋めたりなど、
各市町村ごとに定められた方法に則って措置を行う必要があり、
それらは管轄の消防署か、当社にお問い合わせいただくことでも確認可能です。
 
当社では、地下タンク、及びそれに付随する小出し槽・配管の洗浄から、
水張りや、砂入れといった一連の工事、さらには排出した廃棄物の処理まで、
一手にお引き受けすることができます。詳しくはお気軽にお問い合わせ下さい。

 
 

今回は、こちらの地下タンクを、清掃した上で、砂入れを行うことになりました。
内容物はA重油(残油少々あり)、容量は12KLです。
地下タンクだけでなく、給油口、サービスタンク、及びそれらを繋ぐ配管、
さらには4機あるボイラーへの配管も、すべて脱脂・洗浄して行きます。
 
 

サービスタンクまでは、露出配管が40メートルほど伸びていました。
それに加え、送油管、返油管、ドレン管、そしてポンプなど、
油分が付着している可能性のある箇所すべてに、中和剤を通して行きます。
 
 

まずはサービスタンクを開口します。
残油を抜き取った後・・・
 
 

中和剤でブラッシングし、水で洗浄していきます。
 
 

清掃完了です。最後はウエスで拭き上げました。
底部のドレン管に、まだ残油がありますので、
下部を開口し、中和剤を通しておく必要があります。
 
 

次に、ボイラーへ伸びる配管を脱脂洗浄していきます。
 
 

ボイラー直近のフレキ管を割り、そこから中和剤を送り込みます。
配管の出口にバキュームローリーを接続していますので、低所であっても吸い込んでくれます。
また、配管を割る際には、下部にトレーを起き、流出する油を受ける必要があります。
 
 

十分な水を流し込んで、配管及びサービスタンクの脱脂洗浄は完了です。
すべての配管を、もれなく洗浄する必要があります。
 
 

さて。いよいよ、メインとなる地下タンクに着手します。
蓋をあけると、大抵はこのように雨水で満たされ、ボルト・ナットが錆びついています。
まずは雨水を抜き取り、あらゆる道具を駆使し、マンホールを開口していきます。
すべてのボルト・ナットを外し、蓋を持ち上げる際の達成感はひとしおです。
 
 

無事開口を終えると、まずは残油を吸い取っていきます。
底面にスラッジはほぼ見受けられず、手入れの行き届いたタンクと言うことができます。
ここへ作業員が入槽しますので、送風換気を行った上で、酸素濃度を測定します。
 
 

送風換気。周囲に重油の臭気が漂います。
 
 


酸素濃度が、大気と同じ20.9%であることを確認。
確認の際には槽内の数カ所で計測を行い、それらを書面に記録します。
また、一定時間ごとに再び計測を行うことも忘れてはいけません。
 
 

入槽します。まずは底部のスラッジを除去し、中和剤でブラッシングします。
 
 

高圧洗浄機で水洗いをし、乳化させた油分を吸い込ませていきます。
 
 

最後はウエスで拭き上げて・・・
 
 

清掃完了。油分をしっかりと除去することが出来ました。
消防署員の方に見られても、決して恥ずかしくない仕上がりです。
 
 

清掃後のタンク内は、夏場は意外と涼しく、また冬場は暖かいため、
地下室として活用したいところですが、残念ながらこの後、砂で埋められてしまいます。
槽内へ繋がっている配管は、この時点でしっかりと封止しておきます。
 
 

可燃性ガスが発生していないことを確認して、タンク及び配管の清掃作業は完了です。
 
 
 

ここからは砂入れの工程になります。
水や流動化処理土とは違い、砂は槽内に行き渡ってくれませんから、
そのほとんどを、最終的には人力で掻き入れることになります。
タンクの廃止工事を行う上では、最も体力を要する作業です。
 
 

ダンプで、タンクの中に砂を落として行きます。
残念ながら、ほとんどが枠の外にはみ出してしまいますので、
スコップなどを用い、地道にタンクの中へ入れていきます。
 
 

槽内に落ちた砂は、このように穴の直下で積もるだけです。
再び作業員が入槽し、人力で隅々まで拡散させる必要があります。
もちろんこの間も、送風換気、及び酸素濃度の計測を忘れてはいけません。
 
 

こちらは、砂入れを行っている最中の、槽内の写真です。
空洞が生じないようにするため、壁際から徐々に満たしています。
ある程度の高さになったら、再び砂を落とし、これを何度も繰り返します。
 
 

砂入れ完了です。
12KLのタンクに、13立米ほどの砂を要しました。
ここに内蓋を締め、さらに地上までを砂で満たします。
 
 

廃止後も車両が行き交う場所ですので、ワイヤーメッシュを設置し、強度を上げます。
この上にコンクリートを打つことで・・・
 
 

地下タンクの砂埋め作業は終了です。
 
 

四方に設置された検知管にも、砂入れ~コンクリート打ちを行います。
 
 

最後は通気管を外し、プラグ止めを行って作業完了。
油を扱う当社としては、ガス焚き化が進むことは寂しくもありますが、
設備がシンプルになることは、お客様にとってはメリットがありますよね。
 
 
 
三美興産では、各種タンクの点検・清掃・廃止工事を行っています。
消防署への諸手続き・届出につきましても、ぜひお気軽にお問い合わせ下さい。
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