三美興産の業務内容をご紹介しています。
本日の作業内容は、2KL潤滑油サービスタンク及び配管脱脂洗浄工事です。
　
　

今回、清掃させていただくのは、こちらの屋内サービスタンクです。
まだまだ現役で頑張れそうな、新品と見紛うほどに綺麗なタンクですが、
燃料を油からガスに切り替えるため、役目を終えることとなりました。
ご覧のように、残油がまだ1KL以上ありますので、
まずはこちらを抜き取る作業から始めることになります。
　
　

配管内の残油もすべて抜き取り、内部を脱脂洗浄します。
途中で分岐をしていたり、ポンプを介していることがほとんどですので、
すべての経路に洗浄が行き渡るよう、予め工程を検討しておく必要があります。
　
ところで、こちらの作業現場は、地下4階に位置するため、
当社の要であるバキュームローリーを使用することができません。
かつ、営業中の施設のため、お客様や第三者に配慮する必要があります。
そのような場合でも、あらゆる機材を用いた、適切な工事計画をご提案します。
　
　

槽内の残油は、こちらのギアポンプを使用し、ドラム缶に詰め替えます。
屋内、かつ第三者の往来もある現場ですので、より慎重に行う必要があります。
ホースにキズや穴などが空いていないかは、作業前の点検時に確認済みです。
その上で、特にポンプ周辺などは、思わぬ漏洩に備えて、徹底的に養生を施します。
　
　

詰め替え後のドラム缶は、平ボディ車やドラムポーターを用い、屋外に搬出します。
ドラム缶を積載した平ボディ車は、高さ制限2.1メートルの駐車場へ侵入可能です。
これによって、バキュームローリーの侵入が困難な現場でも作業が可能となります。
こうして、サービスタンク内の残油は、ひとまず回収することができました。
　
　

続いて、配管内、及び機械側の残油を抜き取ります。
ここでは、より吸引力の強いペールバキュームを使用します。
言わば液体の掃除機のようなもので、家庭用の掃除機の2～3倍ほどの吸引力があります。
（前出のギアポンプは、液体を移送するのが目的のため、こうした作業には不向きです。）
これをドラム缶に接続することで、吸引した液体を直接送り込むことが可能になります。
　
　

液の漏洩・飛散に最大限の注意を払いつつ、配管を切断して行きます。
内部の油は、一旦トレーで受けたり、フランジを接続して直接吸引したりします。
　
　

ストレーナー内に残った油も、しっかりと抜き取ります。
一通り残油を無くしたら、いよいよ脱脂洗浄の開始です。
　
　

まずは配管から。中和剤を送り込み、脂分を乳化させます。
逆側から吸引していることで、液はスムーズに管内へ行き渡ります。
　
　

十分に水を流し入れ、乳化した油分を取り除いて行きます。
この時、ドラム缶が一杯になると、吸引が止まってしまいますので、
常に残量を確認しつつ、作業を進めて行く必要があります。
　
　

すべての配管を余さず脱脂洗浄し、切断した配管は仮復旧して行きます。
やむを得ず切り落とした箇所は、しっかりと閉塞しておきます。
　
　

さて、ここからいよいよ、サービスタンク内の洗浄に入ります。
まずは通例通り、内部の送風換気、及び酸素濃度の測定です。
　
　

液の漏洩よりも、第三者との接触よりも、
最も事故時の重大度が大きい工程になりますので、測定は必ず行います。
　
　

入槽します。まずは中和剤で、内部の油分を乳化させていきます。
下部のドレン管にペールバキュームを接続し、そこに廃液を落としています。
　
　

高圧洗浄機で洗い流していきます。
ネオス（中和剤）は水と反応すると白くなりますので、汚れのある箇所が一目瞭然です。
　
　

最後は、ウエスで拭き上げて・・・
　
　

清掃完了。しっかりと新品同様に蘇らせることができました。
こちらのタンクは、搬出後にスクラップとしてリサイクルされ、
また新たな形で活躍して行くことでしょう。
資源の循環の一端を担うことは、当社の重要な使命の一つです。
　
　

可燃性ガスが無いことを確認して、作業終了です。
　
　
　
三美興産では、各種タンクの点検・清掃・廃止工事を行っています。
難所での作業にも、経験と実績があります。ぜひ一度、お気軽にご相談下さい。
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